国民年金の保険料を払うくらいなら、同じ金額を別の金融商品で運用したほうがいい?

「国民年金の保険料を払うのをやめて、別の金融商品で運用した方がマシ」

国民年金について批判的な人の中には、こんなふうな事を言う人もいます。こういった意見は正しいのでしょうか?

他にどんな優れた商品があるのでしょうか

この意見はさすがに暴論でしょう。

別のページでも書いていますが、国民年金には生命保険(より正確には死亡保険)の機能や障害保険の機能が付いています。別の金融商品で運用したら、これらの機能はどうするのでしょうか。

月々1万5000円の保険料で、生命保険と障害保険と老後の生活費対策ができる商品があるのなら、教えてほしいくらいです。それを提示しないで、国民年金の保険料を払うのは無駄だと言われても、ちょっと説得力がありませんよね。

今まで払ってきた保険料が無駄になる可能性も

また、今後の保険料の支払をやめると、今まで支払ってきた保険料が無駄になってしまう可能性があります。

これを書いている時点の法律だと、25年以上保険料を納めないと、年金は1円も貰えないのです。今まで払った保険料も戻ってきません。この期間は今後短くなる予定ですが、それでも一定の期間年金を納めないと、これまで納めた年金は無駄になります。

国民年金に節税のメリットがあることを考慮しているのだろうか?

さらに言うと、国民年金の保険料を払うと、所得税が安くなるというメリットもあります。国民年金の保険料などの社会保険料は、全額所得控除の対象になります。所得控除されると言うのは、納める所得税額を計算するときに支払った社会保険料分だけ所得が小さいと計算されるということです。所得税の税額を計算するときの所得が小さくなれば、結果的に税金が安くなります。

こんな機能を持った金融商品は、それほど多くありません。どんな金融商品を使えば有利か示さないで、国民年金は駄目と言うのは、さすがにひどいですよね。

感情論に耳を貸さないことは大事です

日本の公的な年金制度に大きな問題があるのは事実です。しかし、だからといって、直ちに保険料を払わない方がマシということにはなりません。上のような主張は、かなり飛躍した結論です。感情論といっても良いかもしれません。

こんな戯言には惑わされないようにしましょうね。自分が損をするだけですから。

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