■ 老後資金を貯めるお薦めの制度です
老後の資金を貯める方法はいくつかあります。確定拠出年金はその方法の一つで、2001年から始まった制度です。日本版401kなどとも呼ばれます。
誰でも利用できる制度というわけではありませんが、とても有利な制度です。利用できる人は利用した方がいいでしょう。
確定拠出年金の仕組み
勤め先の企業または個人が月々掛け金を支払い、その資金を加入者が運用します。運用が加入者ゆだねられているというのが珍しい点といえるでしょう。
運用と言っても難しいことではありません。用意されているファンドを指定すると、そのファンドで積立てていくのです。投資信託の積立てのイメージですね。
運用できるファンドは銀行預金などの元本確保型の商品のほかに、株式投資信託・保険商品・個別株式などがあります。ただ、個別株式は制度上可能ですが、取り扱っている金融機関は無いようです。
元本確保型というのは、元本保証ということではないようです。でも、かなりリスクが低い商品があるので、お金を貯めるのにリスクをとりたくない人にも満足できる商品と言えるでしょう。
一方、株式投資信託なども利用できることから、リスクをとって大きく増やしたい人にも向いています。
取り扱う商品は、利用する金融機関によっても違います。利用する前にどのような商品を利用したらいいか良く調べた方が良いでしょう。
税制上の優遇が有る(お薦めする理由①)
確定拠出年金をお薦めする最大の理由は、税制上有利な取り扱いを受けられるという点です。
確定拠出年金では、自分で掛け金を払う場合と、勤め先の企業が掛け金を払ってくれる場合があります。自分で掛け金を払う場合は、掛け金を払ったのと同額が所得税・住民税の控除対象となるのです。
もっと易しい言い方をすると、掛け金で払った分所得(サラリーマンの場合は給料のこと)が少なかったものとして所得税・住民税が計算されるのです。
所得税・住民税は所得の額をもとに税金が決まります。所得が大きければ大きいほど税金が少なくなるのですね。
確定拠出年金の掛け金の分だけ所得が小さくなるわけですから、所得税・住民税は小さくなるわけです。
どのくらい安くなるかは所得の額や家族の状況などで異なりますのでなんともいえません。ただ、毎月一万円の掛け金を払った場合は所得税で年一万円くらいは安くなることが多いのではないかと思います。
つまり、この場合だと一割引で金融商品が買えるわけです。これだけでも得だと思いますよ。
もう一つのメリットが、運用結果の利益に対して所得税がかからないという点です。通常の投資では、運用の結果利益が出ると、利益に対して所得税を支払わないといけません。しかし、確定拠出年金の場合はこれが必要ありません。
ではいつ税金を払うかと言うと、実際に年金を受け取るときに、雑所得として税金がかかります。しかし、年金としての扱いとなりますので、この税金も通常の投資より安くなります。
放っておく置くだけで積み立てられる(お薦めする理由②)
確定拠出年金のもう一つのメリットが、放っておくだけで老後資金が貯まっていくという点です。
月々一定額を掛け金として支払っていく仕組みですので、今月はいくら貯めようとか考えなくても自動的に資金が貯まって行きます。個人的には、面倒なのは苦手なので、確定拠出年金のような積み立て型の仕組みは素晴らしいと思います。
毎月投資用に銀行の口座から証券会社の口座にお金を移すのは、実は結構面倒な事ですよね。
誰でも利用できる制度ではない(注意点)
最後に、残念なお知らせです。確定拠出年金は誰にでも利用できるという仕組みではありません。
基本的には、個人事業主は大丈夫です。サラリーマンは会社の企業年金いかんで利用できる場合と出来ない場合があります。利用できない人がいるのは残念ですね。
ちなみに、ネット証券でも確定拠出年金(個人型)に対応していところがあります。詳しくは、確定拠出年金についてまとめた次のサイトを参考にしてください。
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