日本人は生命保険が大好きです。
これは、良いように言えば、将来に対して備える堅実な人々といえるでしょう。
でも、ごめんなさい。
私の感覚では、「保険会社の良い鴨」という感じのほうがしっくり来ます。
気分を悪くされた方がいらっしゃれば申し訳ないです。
でも、本当にそう見えてしまいます。
なぜそんな事を言うのかというと、どう考えても日本人は保険に入りすぎているのです。
入る必要の無い保険に前良く入ってくれる人が沢山いたら、保険業界の人からすればやっぱり「良い鴨」ですよね。
生保の人たちの給料が良いのは、日本人が保険に入りすぎるからです。
いくら心が広くても、自分の身を削って保険会社を潤すことなんてありません。
どうせ使うお金なら、自分の生活を豊かにするのに使いましょう。
例えば、医療保険なんてほとんどの人に必要ない
もう少し具体的に言いましょう。
特にいらない保険の代表として、医療保険というのがあります。
これはテレビで盛んに放送されているから、ご存知の人が多いですよね。
入院すると「一日につき○○円」という形で保険金が支払われるタイプの保険です。
最近では、死亡保障の保険と並んで、生保会社の主力商品になっています。
でも、はっきり言って、医療保険というのはほとんどの人に必要が無い保険です。
なぜかというと、国の健康保険制度でほとんどカバーできるようになっているからです。
まず、医療費が高くなりすぎた場合には、高額療養費という制度でカバーされます。
高額療養費というのは、毎月の保険料が高額になり過ぎないように、一定額を超えた部分の医療費は無料にする制度です。
さらに健康保険制度には、仕事が出来ないときの補償をする制度もあります。
入院などで働けない期間も、国の健康保険からお金がおりるのです。
つまり、必要最低限の部分は、国の健康保険でカバーできているのです。
ただ、こういうことは、多くの人たちは知らないみたいです。
生保会社の医療保険に入るのなら、国のこうした保険を理解してから決めないといけないはずですよね。
そして、そういう手順を踏めば、医療保険の優先順位はかなり低いと分かるはずです。
もちろん、生命保険会社は、あれこれと理由をつけて、医療保険に入るように説得することでしょう。
でも、冷静な判断が出来るひとなら、そのお金はもっと有効に使うはずです。
例えば、保険料の分を貯蓄して、いざという時に備えるほうが合理的な判断です。
貯蓄なら、医療費以外にも使い道はありますしね。
ちなみに、とりあえず生命保険を減らしたい人は、次のサービスを使ってみてはいかがでしょうか。
複数の保険会社と契約している代理店が相談に乗ってくれるサービスです。
この手のサービスは、保険料を減らすのを売りにしているので、一定の効果はあると思います。
もっとも、この人たちも保険を売るのが仕事なので、ドラスティックに減らせるかはちょっと疑問がありますけど。
それでも、国内大手生保に比べれば、損保系や外資系の生保はかなり保険料が安いはずです。
毎月の保険料の一定額を削減する効果は期待できるでしょう。
本当は、社会保険やら生保の仕組やらを自分で勉強するのが一番です。
全て理解した上で、生命保険を止める、減らすという決断をするのです。
でも、現実問題として、そうするのは時間がかかりすぎます。
難しいところですね。
まあ、簡便法としてご利用ください。
保険に入るくらいなら…
個人的には、「保険に入るくらいなら、老後資金を貯めましょう」と提案したいです。
若いうちに突然亡くなったり、大きな病気にかかるリスクは確かに存在します。
でもそれ以上に、老後というのはかなり確実に発生するリスクです。
その上、病気などのリスクは、国の制度として最低限の保証は用意されています。
国の補償で足りない分は、保険ではなく貯蓄でまかなってもほとんど問題ありません。
しかし、老後に関しては、国の補償が十分とはいえません。
生命保険の保険料に使うお金は必要最低限にし、老後のために貯蓄をする方が、絶対に賢い選択なのです。
貯蓄なら、老後のために貯めた資金を、医療費などに流用することも出来ますしね。
さて、そこでおすすめなのが、二つの金融商品です。
一つは確定拠出年金で、もう一つが投資信託の積立です。
確定拠出年金は国の定めた制度で、実質的には投資信託を積立てるのと同じです。
しかし、投資信託の積立には無いメリットがあります。
それは、税制的にかなり優遇されているのです。
積立てる額や所得にもよりますが、通常は年間数万円単位で所得税と住民税が節約できます。
詳しくは、次のサイトで資料請求をしてください。
分かりやすい資料がもらえます。
ちなみに、確定拠出年金は大手証券会社や銀行、生保などで利用できます。
しかし私個人としては、SBI証券が一番良いのではないかと思っています。
ネット証券の強みで、手数料がダントツで安いのです。
そして、長期投資を考えると、手数料の積み重ねは投資成績にかなり影響します。
投資信託の積立も併用しよう
もう一つの、投資信託の積立は、文字通りの商品です。
皆さんご存知の投資信託を、毎月自動的に購入するシステムです。
上に書いたように確定拠出年金には大きなメリットがあります。
しかし、デメリットも存在します。
それを補うために、投資信託の積立を利用するのです。
確定拠出年金のデメリットというのは、「人によっては利用できない」ことと「積立てたお金を途中で引き出すのが難しい」という2点です。
「人によっては利用できない」というのは、制度上どうしても利用できない人が存在します。
そういう人は仕方が無いので、投資信託の積立を行いましょう。
また、確定拠出年金は意図的に「積立てたお金を途中で引き出すのが難しい」状態にしています。
金融用語を使うと、流動性が低いわけです。
これもデメリットの一つといえるでしょう。
なぜお金を引き出しにくくしているかというと、制度趣旨上、簡単に現金化できるのはよくないのです。
確定拠出年金は老後資金のためだという前提で税制的に優遇しています。
ですから、簡単に中途解約されると、制度の趣旨に反し、モラル的に問題があるわけです。
途中で現金化するのが難しいのなら、全てのお金を確定拠出年金で投資するわけには行かないですよね。
ですから、現金化しやすい投資信託と二本立てで、積立てるのがいいわけです。
ちなみに、投資信託の積立は月々千円から可能です。
気軽に始められるので、興味がある人は試してみる事をおすすめします。
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タグ: 健康保険, 医療保険, 投信積立, 確定拠出年金, 老後資金
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